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2013年の11月に軽運送という自営業を1人で開始して、現在2018年の5月。
ちょうど、4年半が経過しました。
個人的には成功した、とは思ってはおりませんが、ここまで自分が来れたことはまわりの人をはじめ、本当にありがたいなと思います。
商売というものはそもそもやろうとは思っていませんでしたが、10年携わっていた仕事が事業撤退という形で職場を失った時に、たまたま目にとまった仕事がこの仕事であり、別にこれじゃなきゃいけないと思って始めたことが返って良かったような気がします。
私が軽運送という仕事で始めたときに思ったことは、自分の行動言動が全て自分のお店の評判に直結する、ということでした。
それまでは、会社の1従業員であり、最終的な責任は会社がとってくれていました。
これって、人によると思いますが、「自分の生活のため」と思って働いている人と、「会社のため」自分の行動は会社の看板を背負って動いている、と思って働いている人と、実際は外からは分からないんじゃないかな?と思います。
どっちでも、肩書きが正社員であれば、正社員としてお給料をもらえます。
肩書きが派遣社員でも、「会社のため」と思って働いている人でも、派遣社員の給料しかもらえません。
いろんな人がいます。でも、どう思って働こうが、お金を払う側はその人の肩書きにお給料を支払っているのではないでしょうか?
働く側がどう思おうが給料の金額って毎月変わりませんよね?
毎月働き方でお給料の金額が変わるのであれば皆必死で働くのでしょうが、実際給料は毎月ほぼ固定。
となれば、毎日の仕事をこなしていけば、必然的に決まった日になってお給料をもらう。
なかなか、モチベーションは上がらないだろうし、結果的にこなしの毎日になってしまうような気がします。
なので、知らず知らずのうちに、「自分の生活のための仕事」になっているのではないでしょうか?
私も例にもれず、そういう正社員だったかもしれません。
もちろん、立場とか肩書きが変われば少しは変わると思いますが、逆を言えば、自分の生活は安定してました。
それが、自営業を始めた途端、自分自身が会社そのものになります。
つまり、会社員のように誰かが責任を取ってくれるわけではないのです。
ここが、自営業を始めたときに大きく考え方の変わった点でした。
同業者のドライバーの方とも数多く接してきましたが、こういう考えを持った方って意外と少ないです。
だから、この考え方は徹底していこうと思いました。
埼玉出身で、もともとは東京で働いていた自分が、福岡に出向という形で仕事をしていましたので、こちらにコネがあるわけではありませんでした。工場の仕事でしたので、いつも同じところでずっと仕事をしていたため、土地勘は全くありませんし、知り合いすら、工場の中の人以外おりませんでした。
業種そのものも、運送業とはかけ離れた携帯電話の修理工場でしたから、コネもパイプも全くありません。
そんな中、始めた自営業でしたから、ともかく、依頼の入った仕事は自分の体が埋まっていない限り全て受けました。
断れば次の仕事はないと思って、極力仕事をもらうようにスタートした私が、大きく変わっていったのはスタートして2年目くらいでした。
仕事のコツとか細かいことをお話ししてもあまり参考にはならないと思いますので、ある程度簡略化してお話をさせていただきますが、軽運送という業界で、1人で頑張って得られる収入には限りがあると思った私は、同じように人を抱えて大きくなりたいと思う同業者を募集しました。
求人を出して、私がやろうとしていることに賛同してくれる人をドライバーとして育てていこうと思ったのです。
もちろん最初は全く反応はありませんでした。
でも、1人また1人と人が増えていくにつれ、仕事の依頼も増えるようになっていきます。
で、私が考えたこと。
それは自分がやられて嫌なことはしない。
自分が功されたらいいなと思うことをする。
自分が集めた人たちです。
ある意味で自分の会社の人間です。
いいと思ったことはすぐに実行できます。
ダメと思ったことはすぐに辞められます。
これは、携帯電話の修理工場で管理者として働いていた時に思ったことが自在にできるということでした。
少し話はその当時のお話になりますが、
私が管理者として工場内で働いていた時に痛感したことです。
作業員として働いてくれている人たちはみなパートアルバイトの方たちで、時給で850円くらいです。
携帯電話の修理を実際にやってみると、10~15分くらいで1台修理できます。
早い人で1時間に4~6台くらいでできます。
ところが、遅い人は1台修理するのに1時間くらいかかります。
同じ時給です。
で、終了の定時間になっても修理が終わりきっていないと残業になります。
後2台、というところで、早い人がやればすぐに終わるところを、この遅い人が終了10分前に始めるわけです。
結果的にその人が修理終わるまで後工程の人間も残さなければなりませんし、その人自体も1時間残業がつきます。
もちろん、本人なりに努力はしているのでしょうが、こういうことが多々ありました。
他の工程にも同じような人はいっぱいおりました。
私がこのとき感じていたことは、一生懸命会社にとって頑張って働いている人も、会社にとってどうなの?と思う人も自分の力で時給の金額を変えてあげることは難しいということです。
変えてあげるにしてもせいぜい10円20円の世界です。
「正直者がバカを見ている」
自分自身の力の無さと、こういう現状がどうしようもできないことにむなしさを感じていました。
だからこそ、自分の会社を作るときには
「正直者がバカを見ない会社を作りたい」
と思っていました。
今の自分はそれができます。
自営業の集まりとは言っても、うちの会社の仕事を請け負ってやってもらっている以上、ある程度のルールは作っています。その上で、会社のために頑張ってくれている人には、通常の日当単価と別に支払いを上乗せするなど、様々自分ヶやりたかったことができるようになりました。
働いている人がどう思って動いてくれているのか?
私としては、ありがたいと思う行動に対して、お金を支払える環境ができたことにとても満足をしています。
と同時に、工場で見てきたような、与えられた仕事しかできない人もまた多く存在していることもまた事実です。
いろんな人がいます。それは私がどうこうできることではありません。
でも、1人1人がまともな生活ができて、頑張ったら頑張った分の収入が得られる環境づくり、働きやすい環境づくりを目指しながらここまでやってきたことが、間違っていなかったのかな?と思います。
自分がされて嫌なことはしない。
自分がやるべきだと思うことをルール化して徹底させてきました。
ただ、それだけです。
現在ドライバーは30台を越えました。
これからもまだまだ増えていくのではないかと思います。
冒頭に戻りますが、私自身成功した、とは思っていません。
ただ、自分がやってきたこと、それが、まわりの企業さん・ドライバーをはじめ、多くの方が賛同してくれた結果が今の会社を支えてもらっているのだと思っています。
結局、自営業は1国1城の主とは言いますが、会社の社長は何もしないで威張り腐っていると言われますが、実際になってみると、私は親会社である取引先にも、仕事をやってもらっているドライバーたちにも、頭は下げっぱなしです(笑)
社長は偉くないし、威張れません。
でも、実際に同じ立場になるとみんな威張ってしまうのでしょう。
まわりからは社長らしくないとか、ベンツは乗らないんですか?とかよく言われますが、
私自身、未だに納豆ご飯だけを食べる毎日です。
自分がしようと思えば利益をごっそり自分に回すことができるのが社長です。
働いている人に還元する方が、より会社は強固なものになると思えば、自分のぜいたくはもっと後から出全然いいのではないか?と思っております。
どこまで行くのかは分かりません。
どこまで自分を貫けるのかも分かりません。
ただ、ここまでやってこられたのは、多くの人々に支えられながら来れたんだと思います。
その感謝の思いを忘れなければ、これからも発展できるかな?と思っています。
事業家は人を大事にする。
人と人とのかかわりの中から金銭は発生する。
損して得を取る。
損して仕事をしてみて、相手を知っていく、と思っています。
まず仕事をする。
その対応、対価をいただく。
相手が信頼して良い人間なのかを判断して、付き合うのか付き合わないのかを判断しています。
ほとんどの人は逆です。
まずお金です。
そして動くかどうかを決めます。
どちらの人間と仕事をしたいか?相手も人であるということを考えたら、
私はまず、損をすることを惜しまないつもりです。
まわりの人と違う?普通の社長とはこういうものだ?
それでけっこうです。
普通でなくて良い。
自分が思うことを形にすれば良い。
その結果が今です。
未来を作るための今を変えるつもりはありません。
*参照:事業家は変人であることに誇りを持て!人と違う部分を武器だと思え!
この思いで、今後もやっていこうと思います。
もちろん、そうは言っても、人の意見には耳を貸します。参考にします。いいと思ったものはどんどん取り入れていきます。
そのための今だと思いますので。
変わることに恐怖を感じていては1歩も前には進めません。
自分自身がまずどんどん変わろうという思いで今後もやっていけたらと思います。
だから、商売はあきない、んでしょうね。。
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